そぞろごと

本、鉱物、音楽、etc.

d と z との間

ある本を読んでいると、「撫ぜる」という言葉が何度も出てくるので気になった。まあ意味はわかるが、ふつうは「撫でる」ですよね。

ふしぎに思って調べてみると、どうも「撫でる」も「撫ぜる」もどっちもOKのようだ。

どっちもOKということは、もしかしたらその中間、つまり nadheru というような発音が、どこかにあったのかもしれないな、と思う。これをあるひとは naderu といい、あるひとは nazeru といったのではないか。

それで思い出したのは、かつて兵庫県のまんなかあたりの町を訪れたとき、そこの人々が「~です」の「で」の音を、どう聴いても dh のような音で発音していたことだ。

日本でも、かつては英語などにある th の音が、清音も濁音も使われていたのかもしれない。じっさい、この音を聞き分けるのも、自分で発音するのも、それほど困難を感じない。

最近よく耳にする「ぜんぜん」という言葉、これもある人々は「でんでん」に近く発音しているのではないか、とそんな気がする。